改装・改修を成功させるためのいくつかのポイントを簡単にご紹介します。

  ●外壁リフォーム  
  まず、建物の健康状態を把握することが先決です。次に、その症状に合った適切な処置を施すことが大切です。  
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  ●防水工事  
  防水は、生活の中でライフラインと同じく、最優先するべき工事です。家の中に雨水等が漏水していては、通常の生活が困難になります。  
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  ●鉄部  
  性質上、錆びてしまうのは仕方がないことです。しかし、そのまま放置しておくと、腐食が進み強度が低下し、危険を伴います。
 
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  ●内装(リニューアル)  
  建築材料は長い生活の中で老朽化し、汚損・破損してしまいます。また、家族構成の増減により、室内の使用状況も変化します。  
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  ●エクステリア  
  年月と共に、生活スタイル・家族構成・建物の模様替えと、様々な変化をしていきます。その時代のニーズにあった提案が必要です。  
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  ●メンテナンス  
  建物は大切な財産であり家族です。その健康状態をチェックし、早期発見・早期治療を施し、良好な状態を維持するお手伝いをさせてください。  
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外壁リフォーム

■はじめに
外壁のリフォームは10年に一度、あるいは15〜20年に一度の高い買い物です。すなわち、工事をするのであれば、最低10年長持ちするリフォームでなければ意味がありません。また、外装リフォームは新車やシステムキッチンを試乗やショールームに行き、実際に体感して購入するカタログ販売ではありません。建物の規模・構造・用途・立地条件・下地の状況・劣化度・形状等、様々なケースがあり、また工事の方法や材料により完成度は全く異なってきます。当然のことながら、見積をする人によっても内容が異なります。外壁リフォームは、イメージ商品なのです。ただ安いだけでは満足のできる買物はできません。外壁リフォームを失敗しないためのポイントを、できるだけわかりやすくまとめておきます。アドホックが大切な財産である建物を維持し、満足のできる買い物をさせていただく手助けになれば幸いです。
■外壁リフォームの時期は?
目安は10年と言われていますが、建物や立地条件により7〜8年で健康を害す建物もあれば、15年経っても健康状態を維持している建物もあります。建物は年数が経つと、人間と同じように必ず老朽化していきます。建物により症状は様々ですが、誰にでもわかる代表的な危険信号を【建物チェック】のページで写真にて掲載しておきますので、まずお客様の建物に危険信号が出ているかどうかを確認してください。ただし、これらの全てが今すぐに危険というわけではありません。大抵の場合はそろそろ外壁リフォームを実施する合図です。

マンションやビル
の場合は、少し考え方が異なってきます。構造的には大丈夫でも、建物の用途やニーズにより模様替えやグレードアップをしていかなければなりません。規模も大きく、賃貸物件の場合は入居率の問題もでてきますので、総合的にアドバイスできる業者を選択する必要があります。次に記載する【信頼できる業者を見極めるには?】を参考にしてください。
■信頼できる業者を見極めるには?
私は、お客様からこんな話をよく聞きます。

・飛び込み業者が来て勝手に建物をチェックし、今すぐに工事をしないと大変なことになりますよ、と不安にさせる事を言う!
・工事の途中若しくは完了してから、追加請求があり、結局高くついてしまった!
・知り合い(親戚)の業者に任せたら、逆に何も言えなくなってしまった!
・20年〜30年、半永久的に長持ちします!
・モニターになってください、安くしますから!
・近所で現場があるので安くしておきます!などなど・・・

その他、いろいろな言葉でお客様の気を引こうとしますが、それらのほとんどは営業成績を上げたい思いからくる言葉です。お客様が建物の現状を自分自身で把握し、不安や現在の不満を解消した上で工事を実施しないと、必ずあとで後悔します。とりあえず見積だけでも出しましょうか!とすぐに切り出す業者は、自分本意でお客様の立場になって、お客様目線で考えていません。信頼できる業者を見極めるには外壁リフォームを勧める人が工事に関してどれだけの@知識A知恵B経験と実績があるかを見極めることです


ここで見極めるためのちょっとしたアドバイスをお話しします。

近所や他人から聞いた工事後の状況や不満・不安・失敗談、素直な疑問点を営業マンにぶつけてみてください。
@知識
 例 『知人の家が昨年に外壁リフォームの工事をしたのだけれど、壁のひび割れを補修したあとが黒くにじんできた出てきたのはどうしてなんですか?』という質問をしてみてください。
 可塑剤・ノンブリード・プライマーといった言葉がすぐに出てきたらその処理について知識のある業者です。答えや専門的な言葉が分からなくてもその時の表情をよく見ていてください。どんなに口がうまい営業マンでも、自分が知らない事などの意表を突かれると、必ず表情が一瞬変わりますから!2〜3質問をぶつけると面白いかも知れませんね。誠意のある業者であれば、私は勉強不足で分かりませんが会社は大丈夫です!と言うはずです。
A知恵
 例 『今すぐに工事をしないですむ方法がありますか?』
 今すぐにしないと手遅れになります。ないです。という業者は論外です!ケース・バイ・ケースな返答をしてくるようなら、お客様の要望を踏まえていろいろご提案できる業者だと思います。
B経験と実績
 例 『御社が工事をした現場を見せてもらえますか?』
 これが実践できる業者はお客様からの信頼もあると思います。実際に工事をした現場に新しいお客様を連れて行くことができるのは、お客様との信頼関係が工事終了後も築かれているからです。 

■見積書を取る前にすべきことは?
業者の選択が終わったら、いよいよ見積もりです。お客様からの信頼が高い業者は、現地調査しっかりとした上で、現況を把握し、その状況を分かりやすくまとめた調査診断書を提出し、まずお客様に現況を理解してもらう事が大事であると考えます。その上で、その状況にあった施工方法(仕様書)を、お客様の立場になってお客様と一緒に考えて決めていく事を重要視します。お客様の財産である大事な建物を、業者の立場からだけで施工方法や材料を決めてしまうのでは、お客様が満足のいく見積もりはできません。
建物を人の身体に置き換えてみてください。例えば、あなたが病気になり手術を受けるとします。何も症状を聞かされぬまま、手術台に乗せられて不安を感じませんか?手術が成功し、先生から手術は成功しました!その言葉だけで、あなたはこれから安心した日々を送ることができますか?事前に詳しく症状や手術方法を聞き、納得した上で手術に望みたくはありませんか?手術後は、具体的にどうだったのか!また、その後の経過報告を受けたいと思うはずです。この作業によってお客様の不安や、今までの生活の中での不満を解消できるのです。すぐに見積書を提出したがる業者は、結局自分本意で、手っ取り早く契約を取りたいだけだと思います。

そして見積書が提出されるべきだと私は思います。
■見積書のチェックポイント!
見積書の基本は、お客様が見やすくて、分かりやすい内容になっていることです。専門用語を並べられても、知識のないお客様にはイメージが伝わりません。施工内容・施工箇所毎に明確に記載されていることが大切です。外壁リフォームと言っても、いろいろな工事が必要になってきます。塗装・防水・左官・足場・洗浄・溶接・・・建物の規模や構造により様々な業種が出てきます。このような多岐に及ぶ工種を理解できなければ、見積はできません。見積書の中に数量明細が乏しく、一式工事としてまとめてある項目があれば、理由を業者に聞いてみてください。明確な答えがなかったり、一式工事の項目が多い場合は要注意です。
■さあ、契約です!
口約束は、トラブルのもとになります。簡単な工事でも必ず契約書を取り交わすことが大切です。私も失敗談として、お客様から言った言わないのトラブルをよく耳にします。そんなことにならないように、工事範囲・金額・支払条件・工期などを明記した契約書を取り交わすようにしましょう。
また、外壁リフォームはイメージ商品です。完成した時のイメージが分かりにくいので、工事前に色やデザインをできるだけ詳しく打ち合わせしておくとよいでしょう。できるならば、実際にサンプルを取り寄せたり、見本の塗板やシュミレーションを事前に作成してもらい、確認しておいた方がイメージがつかみやすく、失敗しなくてすみます。
■手抜き工事をさせないためには?
いよいよ着工となります。でも、本当に見積書の通りに工事が進捗しているのか?手抜き工事をされていないか?そういった心配があると思います。

その不安を解決するために、まず分かりやすくまとめた工程表を提出してもらってください。

また、工事期間中の注意事項が記載されているチラシをもらってください。マンションやビルのように複数の人が生活・出入りしている場合は、工期も長く、臭い・汚れ・騒音・材料等の搬出入・車両の出入り等・・・危険度も高く、生活や仕事に少なからず影響があります。入居者に対して、事前に書面による説明や承諾、協力してもらう事が必要不可欠になりますし、その都度、書面によるお知らせが必要です。当然のことながら、安全対策も万全でなければいけません。質問や疑問があれば工事前や工事期間中を問わず、すぐに聞いて確認することが大切です。言いにくいとか、任せてあるからとかは禁物です。

次に重要なことは、すべての工程ごとに工事写真を撮ってもらってください。工事前と工事後の写真をわかりやすくまとめて、最後に提出してもらうと良いかと思います。手抜き工事の防止にもなりますし、今度の工事を実施する際の参考資料にもなります。また、規模によっては、コストが掛かってしまう事もありますが、出来ることなら、それぞれの工程で塗料の色を変えてもらうと、写真で施工段階が確認できます。仕様によって異なりますが、基本的に塗装工事は2〜3回塗りなので、塗布量を確保するためにも、実践してみてください。誤解しないでもらいたいのは、写真を提出してもらったり、工程ごとに色を変えるのは、業者や職人のあら探しをするためではありません。この道、何十年のプロでも、人間がやることなので、見落としや間違いがまったくないとは言えません。完成度のクオリティを高めるためにも、業者にとっても必要不可欠のことなのです。業者からこのような提案がある事が望ましいと言えます。
■最後に
建物規模によっては、足場を組まないと確認できない項目もあるかと思います。高層のマンションやビルなら実際に足場を組んでから建物を検査し、工事を必要とする状況が確認できることも多々あります。そう言ったデメリットも事前に説明できる実績のある業者であれば、失敗も少なく、追加工事も最少限度に抑えられると思います。見積もりの段階でデメリットも確認しておくことをお勧めします。

また、工事期間中に、工事内容の変更や追加をしたい場合は、営業担当者に聞いてください。私の経験上、直接職人には言わない方がけ得策です。

アフターメンテナンスについても、しっかりと確認してください。保証すべき項目がある場合は、書面にて必ず受け取ってください。工事が見積書通りに行われても、リフォーム後に不具合が生じないとも限りません。定期的な診断をしてくれる業者が望ましいです。

一般住宅や小規模な建物の場合は、建物調査からアフターメンテナンスに至るまで、同じ人が担当する事が望ましいと考えます。お客様の立場お客様の目線お客様の声を工事監理担当者に100%正確に伝えることが難しいからです。

防水工事

はじめに
防水工事は、屋上(屋根)・ベランダ(バルコニー)・通路・階段・庇・手すり・窓廻り・目地等、建物の中にはたくさんあります。その部位や現在の仕様によって、施工方法は様々です。しかし、実際に施工するには、足場を組まなくては工事をする事が出来ない部位が多いのです。と言うことは、工事のサイクルを外壁リフォームと同じ10年で設定する方が無駄な出費が掛かりません。
また、雨漏れが発生した場合、すぐに生活に支障がでてきますので、いろいろな材料や方法を選択することができますが、なるべく耐久性のある材料や方法を選ぶべきだと考えます。一番大切な事は、適材適所であることです。部位によって用途や使用頻度が異なりますし、当然のことながら、現在の症状や材料にあった方法と材料を選ばなければなりません。どれだけ高くていい材料でも、現在の材料と相性が合わなかったり、用途が異なる部位に使用すると、不具合が生じてくるからです。
防水工事の失敗は、すぐに快適な生活の妨げになるばかりか、被害もどんどん拡大していきます。時間を掛けて慎重に考えましょう。
防水工事の時期は?
防水の部位は、外壁と違い雨水が溜まりやすく、それだけ劣化も早い段階で症状が進行していきます。また、外壁と同じように危険信号のサインを出しているので、日頃からよく建物を観察してください。【建物チェック】のページに掲載されている写真とお客様の建物を見比べて、同じ症状が出ていませんか?
症状が出ている場合は、出来るだけ早く業者に見てもらい、現在の状況を把握してください。漏水している場合は、速やかに建物への浸水を止める処置をすることが先決です。ただし、慌てないでください!漏水している部位や症状にもよりますが、業者の言いなりにすぐに工事をしてしまうと、思わぬ大きな出費になりかねません。業者には現在の状況や進行具合をきちんと説明してもらい、どんな方法が得策かを決めてから、全体の施工をするようにしてください。

あとの題目は、外壁リフォームと同じように考えてください。
最後に
防水工事は、外壁リフォームと違い、選択する材料や施工方法により、施工をする職人が違ってきます。塗膜防水・FRP防水・リムスプレー・シート防水・シーリングなど・・・多種多様で、取り扱う材料により特別な機械が必要な施工方法もあるので、現状を見に来た業者が施工できるとは限りません。しかし、自社にて契約を取りたいがために、現在の症状には不適切な材料にもかかわらず、自社施工できる得意な工事方法を勧める業者がたくさんいます。私もお客様に呼ばれて、よく漏水している建物を見に行くのですが、施工をして間もないにもかかわらず、不具合が生じて漏水しているケースをよく見受けます。そのほとんどの原因が、以前の材料と相性が悪い材料を使用していたり、症状にあった施工方法を選択していないために起きています。この場合、業者が故意的に行っているケースと、実際に防水工事に携わっている職人でも、知らずに施工している場合もあるのが現状です。外壁リフォームの場合は、塗装業者が元請になり工事をまとめていくことが多く、防水工事も同時に実施するので、現場でいろいろなケースを見ているのですが、防水業者の場合は、単独で防水工事をする場合と下請けで施工する場合が多く、経験や知識不足により選択ミスしてしまうのではないかと思われます。わたしの場合は、そう言った失敗を数多く見てきたので、逆に自分が失敗することなく今まで来ることが出来たのですが・・・(^^)
業者の選択は、外壁リフォームと比べ、多種に細分化されているので分かりにくいかと思いますが、『信頼できる業者を見極めるには?』を参考に実施してみてください。過去の工事現場をいくつか見れば、その業者がどの防水工事を得意なのか?全般的な防水工事をしているのか?が、ある程度わかると思います。わたしの経験上、外壁リフォームと同時に防水工事を実施する方が失敗が少なく、得策だと思います。とはいっても、金額的な事もあるので、デメリットを含めたいろいろな提案をしてもらえる業者を選択してください。

鉄 部

はじめに
鉄部は、表面も堅く強度的に頑丈な材料ですが、外気などにさらされる部位では、直接雨が掛かるため、表面を保護している塗膜が風化して剥がれたり、傷つくことによって、鉄の素肌に水気が浸透し、錆が発生してしまいます。これは鉄の性質上、仕方がないことなのですが、その状態を放置しておくと錆がどんどん進行し、塗膜の脆弱部分が広がって剥がれていき、美観は著しく低下します。当然、鉄も腐食が進行し、厚みが薄くなり、強度的に弱くなります。さらに進行が進むと強度的に健康な部位は損なわれ、危険性を伴います。
■鉄部塗装の時期は?
一般的に、鉄部の塗装は5年毎が目安になります。これはあくまでも目安で、用途や使用する部位によって異なります。使用頻度が高く、人の出入りが頻繁にある場合は、表面が傷つきやすく、そこから錆が発生してしましいます。錆を発生させないようにするには、鉄の素肌を外気にさらさないようにしなければいけません。錆止及び塗料の選択は使用頻度・場所等、十分に検討してください。塗料の硬さが硬いほど傷が付きにくく、塗膜の厚みが厚いほど、素肌を守ってくれます。頻繁に塗装が必要な場合は、異なる材質に仕様変更する事も視野に入れましょう。その時は工事代金が割高になってもランニングコストで考えれば、メンテナンスも少なく後々の費用もかからない方が得策です。まあ、費用の問題もあるので、工事の規模によりケースバイケースではありますが・・・
大切なことは、錆を発生させない!発生した場合は、早めに処置する!ことが大事です。
日頃からよく状況を観察してあげてください。
■最後に
鉄は、一度錆が発生してしまうと、そこから著しい早さで進行していきます。健康な状態を長持ちさせるためには、定期的に状況を確認し、少しでも錆が発生している場合は、その部分と廻りの脆弱している塗膜をしっかりケレン(入念に擦り落とし)し、細目にタッチアップしてあげてください。箱の中に入っている腐ったミカンと同じで、少しでも錆が発生してしまうと、そこからどんどん拡大していきます。使用する材料も大事ですが、日頃からのメンテナンスによって、かなり長持ちする期間がかわってきます。人であれば、日頃から気を付けて健康管理をしっかりとし、もし症状が出た場合、軽い症状の間に市販の薬を投薬することにより、医者に掛からなくても済みますよね!
もうひとつ大事なことは、鉄部の素肌の状況です。女性の顔に例えてみてください。どれだけ高級な化粧品を使っても、どれだけ厚化粧をしても、素肌が悪ければ長持ちしませんし、表面もきれいに仕上がらないはずです。鉄も同じです!どんなに高い材料を使っても、どんなに膜厚を確保しても、素肌に錆が付着していたり脆弱部分が残っていては、すぐに表面が剥がれ、錆が発生してしまいます。
長持ちさせるコツは、定期的な検診と細目なメンテナンス、そしてきれいな素肌を保つことです。表面の材料の選択ははその次の段階です。早期発見・早期治療により耐久性が向上し、費用も抑えることができるのです。
ただし、錆がある程度進行してからの施工では、しっかりと塗膜が付着している部分と、脆弱の部分ではっきり段差がでてきます。美観的に気になるのであれば、錆をすべてケレン(擦り落とし)し、素肌の凹凸をなくすのが得策です。しかし、費用も時間も掛かってしまいますので、塗膜の付着力がしっかりとしており、美観的に問題がなければ、塗膜が残ってい凹凸があっても、そのままの状態で塗装した方が費用は安価に済みますし、素肌もしっかりとキープされているので、問題ないと思います。

内 装

■はじめに
室内は、子供の誕生や成長・家族構成により、生活スタイルが日々変化していきます。現在の状況だけでプランを考えるのではなく、将来も視野に入れて計画をしましょう。間取り変更が容易にできる構造・配置、高齢になったとき等・・・、長期計画で決める事が大切です。
内装の時期は?
室内に関しては、内装材や設備機器が老朽化したり、不具合を生じた場合を除き、一概にいつ!と言う時期はありません。各々の家庭で生活スタイルや家族構成が異なり、日々様々に変化していきます。その都度、業者の方やアドバイザーに相談して、後悔しないプランを考えましょう。
マンションやビルの場合は、考え方が異なります。通常は空室になり次第、工事を早めに実施するのですが、空室時期やニーズにより、空室が多く入居率が低い場合もあるかと思います。将来を見据えて、仲介業者ともよく相談の上で、段階的にケースバイケースで工事を進めていくのも1つの考えかと思います。モデルルームを1室完成させ、入居者の意見や様子を見て、次の空室に取り掛かる家主様もたくさん見えます。あくまで、ケースバイケースですが・・・
■最後に
プランを考えるときには、現在だけではなく、10年後、20年後の事も頭に入れて計画した方が無駄がないと思います。また、ショールームや店舗などを見て、いろいろな空想が膨らむと思いますが、機能的な面を重視して考えた方が後で後悔しません。どれだけ店舗を真似てかっこいいイメージに仕上がっても、機能的に問題があれば、快適な生活が送れなくなります。
マンション・ビルの場合は、入居率の問題にも直結してきますので、工事の内容は慎重に考えるようにしましょう。業者任せではなく、立地条件や間取りによって設備やニーズが異なってきますので、他の物件や家賃等をしっかりとリサーチした上で、工事金額とのバランスも考えて計画してください。工事金額が安くても、入居しなければ意味がありません。また、あまりに工事金額が高いと、すぐに入居者が決まっても、採算がとれなくなってしまいます。現在の建物の間取りと地域のニーズが合わなくて、空室が目立つ物件をよく見受けます。私も相談されてよく見に行くのですが、新築時に業者任せで、地域のニーズや将来の事をあまり考えずに間取りを計画していることがよくあります。リフォームも、安さ!だけで決定してしまわないように、慎重に計画してください。時には、多少の出費が掛かっても、入居者の生活スタイルに合わせて間取りを変更したり、構造やニーズによっては、2室を1室にする大胆なプランも必要です。

エクステリア

■アドバイス
外構の場合、老朽化により変更するよりも、家族構成や生活スタイルの変更により、外構を追加したり別の商品に取り替えたりすることが多いかと思います。特に子供が成長するにつれて、使用目的や頻度が変化してきますので、将来を見据えて計画するのが得策です。お客様に呼ばれてよく困るケースが、スペース的な問題です。あと50センチあれば取り付けれるのだけれど・・・みたいなことがよくあります。新築時に将来的な事を見据えて、敷地と建物のバランス・人の動線も考慮し計画してください。設計士がいれば、今の生活だけではなく将来の生活スタイルも含めて、相談してください。皆さん、インテリアの事はよく相談していますが、エクステリアに関しては建物が完成してから考える人が多く、ちょっとのスペースがなくて後で後悔する事がよくありますから!

メンテナンス

■アドバイス
メンテナンス=定期検診です!
建物はどんな材料を使っても、築年数が経つにつれて、必ず老朽化していきます。建物にも寿命があります。人間と同様に、長生きすためのコツは、定期検診です。いろいろな部位に症状が出てきますから、その危険信号を早期発見・早期治療することにより、費用を最小限度に抑え、建物を長持ちさせることができるのです。
ただし、近年では、虚偽の検診表(報告書)を作成し、それを利用して商売している業者も多数見受けられます。健康なのに投薬したり、手術するのと同じです。もっと怖いのは、間違った処方をしてしまうことです。工事を必要とする時期にきていても、その病気の症状に合った材料(薬)や工法(手術)をしなければ、逆に大変な事になってしまいます。本来であれば、以前に工事をしてもらった業者に点検してもらうのが一番良いのですが、現実的にはメンテナンスまでフォローしてくれる業者は少ないと思います。逆に言えば、メンテナンスがしっかりしている施工業者なら安心です。ある程度、大きな規模の工務店ならば、施工部門とメンテナンス部門を分けて活動していますから安心ですが、その分、費用面では多少高くなってしまいます。複数の業者に診断させて、内容を見比べるといいかと思います。すぐに見積書を提出してくる業者は要注意です!(実際に急を要する最悪な症状の場合は別ですが・・・)